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和歌山の
kintone(キントーン)
導入・アプリ開発で
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当社にお任せ下さい!

どんな業種でもお気軽にご相談下さい!

リモート面談でのヒアリング&提案では
行う事ができない細かなニーズや調整が
可能なため、御社の業務に完全にフィットした
オリジナルシステムの開発と導入支援が可能となります。

人件費や業務コストを削減するキントーンですが、
月額費用が必要なプラグインを多く使用した開発を
行う企業も存在します。当社では月々のコストを
極力抑えた、kintone開発を心掛けております。

和歌山のkintone(キントーン)
開発の流れ

kintone開発打ち合わせ
ヒアリングとご提案

会社に訪問させていただき、現場の抱える悩み、業務フロー、課題を対面にてヒアリングさせていただきます。
WEB面談ではキャッチできない細かな要望をしっかりと把握したうえで、お客様の会社にとって最適な
キントーン運用構成を作成しご提案させていただきます。課題や悩みは全社共通ではありません。そのため
弊社では打ち合わせ時間に制限は設けておりません。契約まで全て無料で対応させていただきます。

お見積り・ご契約

ヒアリングした内容を元に設計→お見積り→ご契約後に開発を開始させていただきます。
追加の要望や、開発後の改良も承っておりますのでご安心下さい。

仮納品・デバック(修正)作業

開発後に納品して終わりではありません。実際に運用すると、従業員の方々から改善の要望が・・・
ご安心下さい。仮納品後に実際に運用していただいた上で、お客様にとって最適な仕様に微調整させていただきます。

完成

デバック終了後に完成品を納品させていただきます。
運用に関しての伴走・定着サポートプランも設けておりますので、お気軽にご相談下さい。
また、業務の変化、新規事業などで新たな開発が必要となった場合の追加開発も対応しております。

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    和歌山県のkintone開発│導入対応エリア

    和歌山市、岩出市、紀の川市、橋本市、海南市、有田市、御坊市、田辺市、新宮市、有田郡、伊都郡、海草郡、西牟婁郡、東牟婁郡、日高郡

    和歌山県のDX普及率

    和歌山県のDX普及率

    和歌山県は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の普及に積極的に取り組んでいます。地方自治体として、DXを通じて行政サービスの効率化や住民サービスの向上を目指しています。具体的には、デジタルサービスの提供やデータの活用により、行政手続きの簡素化や医療・福祉サービスの向上を図っています。また、地域の特産品や観光資源をデジタル化し、広く発信する取り組みも進められています。

    Kintoneは、多機能なクラウドベースの住みやすいプラットフォームで、さまざまな業界で利用されています。以下に、Kintoneの優位な点をいくつか挙げてみます。

    1. 使いやすさとカスタマイズ性

    Kintoneは、使いやすさを重視した設計がされており、初めてのユーザーでも簡単に操作できるインターフェースを提供します。また、カスタマイズ性が高く、ユーザーのニーズに合わせて様々な機能を追加・変更できます。

    2. 柔軟なデータ管理

    Kintoneは、データの管理において非常に柔軟です。異なるデータタイプを一元管理でき、データの整合性を保つことができます。また、データのバックアップや復元機能も充実しており、安心して利用できます。

    3. セキュリティとプライバシー

    Kintoneは、高度なセキュリティ対策を講じており、データの保護に力を入れています。ユーザー認証、アクセス制御、データ暗号化など、さまざまなセキュリティ機能が搭載されています。

    4. コラボレーション機能

    Kintoneは、チーム内でのコラボレーションを促進するための機能が豊富です。リアルタイムでのデータ共有、コメント機能、タスク管理など、チームワークを円滑に進めるためのツールが揃っています。

    5. スケーラビリティ

    Kintoneは、小規模なスタートアップから大企業まで、さまざまな規模の組織で利用できるスケーラビリティを持っています。必要に応じて、追加のユーザーを追加したり、機能を拡張したりすることができます。

    6. サポートとコミュニティ

    Kintoneは、豊富なサポート体制と活発なユーザーコミュニティを持っています。問題が発生した際に迅速にサポートを受けられるだけでなく、ユーザー同士での情報共有やベストプラクティスの共有ができます。

    7. コストパフォーマンス

    Kintoneは、コストパフォーマンスに優れています。月額料金で利用できるため、初期投資を抑えつつ、必要な機能を手に入れることができます。また、無駄な機能を追加せず、実際に使用する機能に絞ったコスト管理が可能です。

    8. モバイル対応

    Kintoneは、モバイルデバイスからも利用できるため、どこでもどの時でもアクセスできる柔軟性を提供します。モバイルアプリを利用することで、外出先でも業務をスムーズに進めることができます。

    9. アップデートと改善

    Kintoneは、定期的にアップデートが行われ、新しい機能や改善が常に提供されています。ユーザーのフィードバックを取り入れ、常に進化し続けるプラットフォームです。

    10. 多言語対応

    Kintoneは、複数の言語に対応しており、グローバルなビジネス環境での利用が可能です。ユーザーが自分の母国語で操作できるため、効率的に業務を進めることができます。

    これらの優位性により、Kintoneは多くの企業にとって魅力的な選択肢となっています。もし具体的なニーズや質問があれば、さらに詳しくお答えできますので、お気軽にお知らせください。

    和歌山県の観光名所

    和歌山県は、自然の美しさと歴史的な建造物が豊富な観光地として知られています。以下は、特に人気のある観光名所です:

    1. 熊野古道:ユネスコの世界遺産に登録されている古代の参詣道で、歴史と自然の美しさを楽しむことができます。
    2. 白浜温泉:美しい海岸線と豊富な温泉施設があり、リラックスした休日を過ごすことができます。
    3. 高野山:世界遺産に登録されている高野山は、歴史的な寺院や庭園が点在し、静かな修行の場としても知られています。
    4. 和歌山城:和歌山市の中心に位置する城で、歴史的な建造物と庭園を楽しむことができます。
    5. 紀伊半島の海岸線:美しい海岸線が続く紀伊半島は、サーフィンや海水浴を楽しむのに最適な場所です。

    【kintone活用事例】

    株式会社G(仮称)が実現した「脱・属人化」と部門間連携によるDX推進ストーリー

    企業概要

    • 業種: 産業機械向けカスタム部品の設計・製造・販売
    • 従業員数: 150名
    • 事業背景: 高度な技術力で顧客ごとの特殊な要望に応えるカスタム部品メーカー。その一方で、業務プロセスは個々の従業員の経験と勘に依存しており、情報の属人化と部門間の断絶が深刻な経営課題となっていた。

    【導入前】サイロ化された情報と非効率な業務プロセスがもたらす危機

    長年にわたり、営業、設計、製造、品質保証の各部門が独立した城のように機能していた。情報共有の主な手段は、内線電話、メール、そして部門ごとに最適化(サイロ化)されたExcelファイル。この「情報の分断」が、会社の成長を阻害する数々の問題を引き起こしていた。

    営業部門の課題: 営業担当者は、各自が独自の形式で作成したExcelの案件管理表で進捗を管理。上司である営業部長は、各担当者にヒアリングしなければ全体の状況を把握できず、的確な営業戦略を立てることが困難だった。見積書の作成も担当者任せで、フォーマットはバラバラ。価格の妥当性チェックや上長の承認は、印刷した紙にハンコをもらう「ハンコリレー」で行われ、顧客への提出までに数日を要することも珍しくなかった。

    設計・製造部門の課題: 最大のボトルネックは、営業と設計、そして製造の連携不足だった。顧客からの急な仕様変更依頼は、営業担当者から設計担当者へ口頭やメールで断片的に伝えられる。ある日、営業の若手社員が受けた重要な仕様変更の電話メモが、他の書類に紛れ、設計部門に正しく伝わらないというミスが発生。結果、旧仕様のまま製造が進んでしまい、完成間近で製品を大量に作り直す事態に。この一件で、会社は数百万円の損失と、顧客からの信頼失墜という大きな痛手を負った。

    全社的な課題: クレーム情報も担当者止まりで、全社的なナレッジとして蓄積されない。日報や各種申請業務もいまだに紙ベースで、承認のためだけに出社が必要な状況は、多様な働き方を模索する現代において大きな足かせとなっていた。

    このままでは会社の未来はない。経営陣は強い危機感を抱き、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を決断。現場の業務を深く理解し、自分たちの手で改善していける柔軟性を評価し、「kintone」の導入を決定した。

    【kintone導入後】三段階で進めた業務改革

    IT専門の部署を持たない同社では、各部門から意欲のあるメンバーを集めてDX推進チームを結成。まずは課題が山積していた営業プロセスからスモールスタートで改善に着手した。

    フェーズ1:営業プロセスの標準化と可視化

    最初に構築したのは、営業活動の根幹となる3つのアプリだった。

    1. 顧客管理アプリ: これまで各営業担当者のPCに散在していた顧客情報を一元化。過去の取引履歴や担当者情報などを全社で共有できるようになった。
    2. 案件管理アプリ: 営業担当者がすべての案件をこのアプリに登録。商談の進捗状況(アプローチ、提案、見積、受注、失注など)をステータスで管理し、活動履歴をコメント欄に記録。営業部長は、ダッシュボードで全案件の状況をリアルタイムにグラフで把握できるようになり、週次の営業会議は、的確なデータに基づいた戦略的な議論の場へと変化した。
    3. 見積書作成アプリ: 顧客管理アプリや案件管理アプリからアクション機能を使い、ボタン一つで顧客情報や案件情報をコピーして見積書を作成できるようにした。計算式も予め設定し、誰が作っても同じフォーマットで正確な見積書が作成可能に。承認フローはプロセス管理機能で電子化され、申請が上がると上長のスマホに通知が届き、出先からでも承認できるようになった。これにより、見積書の作成から提出までのリードタイムは平均2日から半日以下へと劇的に短縮された。

    フェーズ2:部門間連携のシームレス化

    営業部門での成功体験を元に、次なる課題である「部門間の壁」の撤廃に着手した。

    1. 製造依頼アプリ: 案件管理アプリでステータスが「受注」になると、アクション機能で「製造依頼を作成」ボタンが表示される。これをクリックすると、案件情報が製造依頼アプリにコピーされ、設計図面や仕様書などの関連ファイルを添付して、設計・製造部門へ正式に依頼が飛ぶ仕組みを構築。依頼漏れや情報の伝達ミスがなくなった。
    2. 仕様変更履歴アプリ: 悪夢のような手戻りをなくすため、仕様変更の依頼はすべてこのアプリで行うことを徹底。変更依頼者、日時、変更内容、理由がすべて記録され、関連レコード機能で元の案件管理レコードや製造依頼レコードと紐づけられた。関係者には自動で通知が飛び、コメント欄で変更内容の確認や質疑応答を行うことで、すべてのやり取りがエビデンスとして残るようになった。
    3. 進捗管理(製造)アプリ: 製造部門では、各工程(部品手配、加工、組立、検査)の進捗をこのアプリで管理。営業担当者や経営層も、いつでもリアルタイムで製造の進捗状況を確認できるため、顧客への正確な納期回答が可能となった。

    これらのアプリ連携により、これまで電話やメールで行っていた煩雑なやり取りは激減。各部門の担当者は、kintoneを見れば関連情報がすべて把握でき、自分のやるべきタスクに集中できるようになった。

    フェーズ3:全社的な情報基盤への展開

    営業から製造までの基幹プロセスがkintone上でスムーズに流れるようになったことで、DXの波はバックオフィスや品質保証部門にも広がった。

    1. クレーム管理アプリ: 顧客からのクレームはすべてこのアプリに集約。発生日時、製品、内容、原因分析、是正処置、恒久対策までをプロセス管理機能で管理。蓄積されたデータはグラフ機能で分析され、「どの製品に」「どのような不具合が」多いのかが一目瞭然に。この分析結果は、製品開発や品質改善活動に直接フィードバックされ、会社の品質向上に大きく貢献している。
    2. 日報アプリ: 案件管理アプリと連携し、日々の活動を案件と紐付けて報告。上司は部下の動きを把握しやすくなり、コメント機能で気軽にフィードバックを送れるようになった。
    3. 各種申請アプリ: 出張申請、経費精算、稟議書など、紙とハンコで行っていた業務をすべてkintoneアプリ化。ペーパーレス化を実現し、承認プロセスの迅速化とテレワークの推進に繋がった。

    導入後の成果と今後の展望

    kintone導入から1年半。G社は、かつての属人化された組織から、データに基づき連携する組織へと大きく変貌を遂げた。

    • 定量的成果:
      • 見積書作成・承認時間を75%削減
      • 仕様変更の伝達ミスによる手戻り件数がゼロに。
      • クレーム対応時間が平均40%短縮
      • 紙の使用量を80%削減し、コスト削減と環境貢献を両立。
    • 定性的成果:
      • 部門間のコミュニケーションが活性化し、セクショナリズムが解消。
      • 情報がリアルタイムで共有されることで、経営層の迅速な意思決定が可能に。
      • 従業員が手作業から解放され、より創造的な業務に集中できるようになった。
      • 業務プロセスが標準化され、新入社員の教育コストが大幅に低下。

    DX推進チームのリーダーは語る。「kintoneは単なるツールではありません。私たちの働き方、そして会社の文化そのものを変える起爆剤となりました。重要なのは、現場の私たちが自分たちの手で、対話を繰り返しながら業務を改善し続けられることです。今後は、蓄積されたデータをAIで分析して需要予測を行ったり、各種プラグインを活用してさらに高度な業務自動化に挑戦したりと、私たちの挑戦はまだまだ続きます。」

    株式会社Gの事例は、中小企業が抱える多くの課題を、kintoneという柔軟なプラットフォームを活用することでいかに解決できるかを示す、優れたモデルケースと言えるだろう。

    kintone(キントーン)ルックアップ機能 完全攻略ガイド〜 データ連携の心臓部をマスターする 〜

    kintone(キントーン)を使いこなす上で、そのポテンシャルを最大限に引き出す鍵となる機能がいくつか存在します。その中でも、アプリ間のデータ連携を司り、kintoneを単なる電子台帳から戦略的な業務システムへと昇華させる心臓部とも言えるのが「ルックアップ機能」です。

    「ルックアップ(Lookup)」とは、直訳すれば「参照」「検索」を意味します。kintoneにおけるルックアップ機能は、まさにその名の通り、「あるアプリ(マスターデータ)に登録されている情報を、別のアプリから検索・参照し、関連するデータを正確に転記してくるための機能」です。

    一見すると地味な機能に思えるかもしれませんが、このルックアップをマスターすることこそが、入力ミスの撲滅、業務の圧倒的な効率化、そしてデータ活用の高度化を実現するための、最も重要で基本的な第一歩となります。このガイドでは、ルックアップの理論的背景から、初心者でも迷わない具体的な設定手順、そして業務を劇的に変える応用テクニックまで、その全てを詳説します。


    第一部:理論編 - なぜkintone(キントーン)ルックアップは「神機能」なのか?その存在価値とメリット

    ルックアップ機能の真価を理解するためには、まず「マスターデータ」という考え方を理解する必要があります。

    1. 「情報のマスター化」という思想

    企業活動においては、社内で統一的に管理されるべき「正」となる情報が存在します。例えば、「顧客マスター」「商品マスター」「社員マスター」などがそれに当たります。

    • 顧客マスター: 正式な顧客名、住所、電話番号、取引条件などが一元管理されたデータ。
    • 商品マスター: 正式な商品名、商品コード、定価、仕様などが一元管理されたデータ。

    これらのマスターデータは、様々な業務(営業、経理、サポートなど)で繰り返し参照されます。もし、これらの情報が各部署のExcelファイルなどでバラバラに管理されていたらどうなるでしょうか。営業はAという顧客名を使い、経理はBという顧客名(例:「(株)〇〇」と「株式会社〇〇」)を使う。住所変更があっても、一部のファイルしか更新されず、古い情報で請求書を送ってしまう…。このような情報の不整合は、ミスや手戻りを生み、ビジネスの信頼性を著しく損ないます。

    ルックアップ機能は、この「マスターデータを一元管理し、各業務アプリはそこから情報を参照する」という、データ管理の鉄則をkintone上で実現するための中核機能なのです。一つの「正しい情報源(One Source)」を、複数の業務で活用する(Multi Use)。この思想こそが、ルックアップの根幹にあります。

    2. kintone(キントーン)ルックアップがもたらす4つの絶大なメリット

    この「マスター化」思想を背景に持つルックアップは、導入することで具体的に以下の4つのメリットをもたらします。

    メリット1:入力精度の劇的な向上(ヒューマンエラーの撲滅) 手作業によるデータ入力には、必ず転記ミスや表記ゆれが伴います。ルックアップを使えば、「検索して選ぶ」だけで、マスターデータから一字一句間違いない正確な情報が自動で転記されます。これにより、ヒューマンエラーを根本から撲滅し、データの信頼性を飛躍的に高めることができます。

    メリット2:データ入力の圧倒的な効率化 例えば、案件管理アプリに新しい案件を登録する際、顧客名を手入力し、次に住所を調べ、電話番号を入力し…といった作業は非常に非効率です。ルックアップを使えば、顧客名を検索して選択するだけで、あらかじめ設定しておいた住所、電話番号、担当部署、取引条件といった関連情報が、一瞬にしてそれぞれのフィールドに自動入力されます。この入力時間の大幅な短縮は、日々の業務効率を大きく改善します。

    メリット3:情報の鮮度維持とメンテナンス性の向上 顧客の住所が変更になった場合を考えてみましょう。ルックアップを使わない場合、その顧客に関連する全ての案件アプリ、請求アプリ、サポートアプリの情報を一つひとつ手作業で修正しなければなりません(ダブルメンテナンス地獄)。 ルックアップを使っていれば、修正するのは大元である「顧客マスターアプリ」の1レコードだけで済みます。今後、各アプリでその顧客をルックアップすれば、常に最新の正しい情報が反映されるようになります。これにより、情報の鮮度が保たれ、メンテナンスコストが劇的に低下します。

    メリット4:データ分析・集計の精度向上 kintoneの強みの一つは、蓄積されたデータをグラフなどで分析できる点です。しかし、表記ゆれ(例:「株式会社A」「(株)A」「A社」)があると、これらは全て別の会社として集計されてしまい、正確な分析ができません。ルックアップによって全てのアプリで参照される顧客名や商品名が統一されることで、アプリを横断したデータ分析(クロス集計)や、正確なレポーティングが可能になります。


    第二部:実践編 - kintone(キントーン)ルックアップ設定の完全ステップガイド

    それでは、実際にルックアップ機能を設定する手順を、具体的なシナリオに沿って見ていきましょう。

    【シナリオ】 「顧客マスター」アプリの情報を、「案件管理」アプリで参照して利用する。

    Step 1: 準備 - 参照元と参照先のアプリを用意する

    まず、マスターデータとなる「顧客マスターアプリ」と、そこから情報を参照する「案件管理アプリ」の2つを用意します。

    • 顧客マスターアプリの主なフィールド:
      • 顧客コード (文字列(1行) ※重複禁止設定)
      • 顧客名 (文字列(1行))
      • 住所 (文字列(複数行))
      • 電話番号 (文字列(1行))
      • 取引区分 (ドロップダウン)
    • 案件管理アプリの主なフィールド:
      • 案件名 (文字列(1行))
      • 顧客情報 (←ここにルックアップを設定!)
      • 顧客名 (文字列(1行))
      • 住所 (文字列(複数行))
      • 電話番号 (文字列(1行))

    ポイントは、案件管理アプリ側に、ルックアップでコピーしてきたい情報(顧客名、住所、電話番号)を受け取るための「空のフィールド」をあらかじめ用意しておくことです。

    Step 2: kintone(キントーン)ルックアップフィールドの配置と設定

    1. 「案件管理アプリ」のフォーム編集画面を開きます。
    2. 画面左のフィールド一覧から「ルックアップ」をドラッグ&ドロップで配置します。フィールド名を「顧客検索」などに変更しておくと分かりやすいです。
    3. 配置したルックアップフィールドの右上にある歯車マークをクリックし、設定画面を開きます。ここがルックアップ設定の核心部です。

    Step 3: ルックアップ設定画面の詳細解説

    設定画面の各項目を一つひとつ丁寧に設定していきます。

    • ① 関連付けるアプリ
      • 参照したいマスターアプリを選択します。ここでは「顧客マスターアプリ」を選びます。
    • ② コピー元のフィールド
      • kintone(キントーン)ルックアップのキーとなる、ユニーク(一意)なフィールドを選択します。最も重要な設定項目です。
      • ここでは「顧客コード」を選びます。なぜなら、「顧客コード」は他の顧客と重複しないため、確実に1件の顧客情報を特定できるからです。
      • 【ベストプラクティス】 この「コピー元のフィールド」には、必ず**「値の重複を禁止する」設定**を施したフィールドを選んでください。これにより、検索の精度と信頼性が保証されます。
    • ③ ほかのフィールドのコピー
      • ルックアップの醍醐味となる設定です。キー(顧客コード)に紐づく、どの情報をどのフィールドにコピーするかを設定します。
      • [+追加] ボタンをクリックし、マッピングを追加していきます。
        • コピー元:「顧客マスターアプリ」の 顧客名 → コピー先:「案件管理アプリ」の 顧客名
        • コピー元:「顧客マスターアプリ」の 住所 → コピー先:「案件管理アプリ」の 住所
        • コピー元:「顧客マスターアプリ」の 電話番号 → コピー先:「案件管理アプリ」の 電話番号
    • ④ コピー元のレコードの選択時に表示するフィールド
      • kintone(キントーン)ルックアップの「取得」ボタンを押した際に表示される検索結果一覧の項目を設定します。検索のしやすさを左右します。
      • 例えば、「顧客コード」と「顧客名」を表示するように設定すれば、コードでも名前でも探しやすくなります。
    • ⑤ 絞り込みの初期設定
      • 検索結果に表示されるレコードを、予め特定の条件で絞り込んでおくことができます。
      • 例:「顧客マスター」の「取引区分」が「取引中」の顧客だけを初期表示させる。
    • ⑥ ソートの初期設定
      • 検索結果の表示順を初期設定できます。「顧客コード」の昇順や、「フリガナ」の昇順など、使いやすい順番に設定します。

    全ての設定が終わったら「保存」し、アプリの設定画面右上の「アプリを更新」をクリックします。

    Step 4: 動作確認 - 実際に使ってみる

    1. 「案件管理アプリ」を開き、レコードを新規作成します。
    2. 先ほど設定した「顧客検索」フィールドの横にある「取得」ボタンをクリックします。
    3. ポップアップウィンドウが開き、「顧客マスターアプリ」のレコードが一覧で表示されます。
    4. 検索窓で顧客名を検索し、目的の顧客を選択します。
    5. すると、一瞬で「顧客名」「住所」「電話番号」の各フィールドに、マスターから情報が自動で入力されます。

    この感動的な体験こそが、ルックアップ機能の力です。


    第三部:応用・発展編 - ルックアップをさらに使いこなす

    基本的な設定をマスターしたら、さらに一歩進んだ活用法で業務改善を加速させましょう。

    1. kintone(キントーン)ルックアップと「アクション」機能の違いと連携

    • 違いの整理:
      • ルックアップ: 入力時に、マスターから既存データを**引っぱってくる(Pull)**機能。
      • アクション: 登録後に、そのレコード情報を元に、別アプリへ新しいレコードを**作りに行く(Push)**機能。
    • 最強の連携シナリオ:
      1. 「案件管理アプリ」で顧客情報を「ルックアップ」で正確に入力する。
      2. その案件が受注したら、「アクション」機能のボタンをワンクリック。
      3. 案件管理アプリの情報を引き継いだ「請求書アプリ」のレコードが自動で作成される。 この「ルックアップで入力→アクションで出力」の流れは、kintoneで業務プロセスを構築する際の黄金パターンです。

    2. ルックアップと「関連レコード一覧」機能の連携

    ルックアップでアプリ間を紐づけると、「関連レコード一覧」機能が真価を発揮します。 例えば、「顧客マスターアプリ」側に設定を追加することで、「この顧客に関連する案件一覧」や「この顧客に関連する問い合わせ履歴一覧」を自動で表示させることができます。これにより、顧客を中心としたあらゆる活動履歴が一元的に可視化され、より質の高い顧客対応や営業活動が可能になります。

    3. ルックアップ情報の更新

    一度ルックアップで取得した情報は、マスターデータが変更されても自動では更新されません。これは、取引時点での情報を記録として保持するための仕様です。 マスター側の情報(例:顧客の住所)が変更され、既存の案件レコードの情報も最新にしたい場合は、ルックアップフィールドの横に表示される円形の更新ボタンをクリックすることで、手動で最新の情報に更新できます。この仕様は必ず理解しておきましょう。

    4. プラグインによる「自動ルックアップ」

    標準機能では「取得」ボタンを押す必要がありますが、サードパーティ製のプラグインを導入することで、「顧客コードを入力した瞬間に、関連情報が自動で入力される」といった、さらなる効率化も可能です。


    結論:kintone(キントーン)ルックアップはデータ中心の業務改善の第一歩

    kintone(キントーン)ルックアップ機能は、単なる便利な入力補助機能ではありません。それは、社内に散在する情報を「資産」として捉え、その正確性と鮮度を保ちながら、組織全体で活用していくという、データドリブンな企業文化を醸成するための根幹をなす機能です。

    正確なデータは、正確なコミュニケーションを生み、正確な分析を可能にし、そして迅速かつ的確な意思決定へと繋がります。kintoneを導入し、業務改善を成功させる上で、このルックアップ機能をいかに使いこなすかが、その成否を分けると言っても過言ではありません。

    まずは身近な「顧客リスト」や「商品リスト」をマスターアプリにすることから始め、ルックアップによるデータ連携の威力をぜひ体感してください。そこから、あなたの会社のDXは、確かな一歩を踏み出すことになるでしょう。