
kintone支援完全ガイド:導入・活用を成功させるサポートサービス徹底比較
kintoneサポート完全ガイド:導入から運用、トラブル解決まで専門家が徹底解説
kintone(キントーン)は、プログラミングの知識がなくても、業務のシステム化や効率化を実現するアプリを自社のニーズに合わせて作成できるクラウドサービスです 。その多機能性と柔軟性から多くの企業で導入が進んでいますが、kintoneの価値を最大限に引き出し、業務改善を成功させるためには、適切なサポートの活用が不可欠です。
本記事では、kintoneサポートの種類から、サポートが必要となる具体的なケース、信頼できるサポートの選び方、費用感、そしてサポートを活用した成功事例まで、kintoneを最大限に活用するための情報を網羅的に解説します。kintone導入を検討中の方も、すでに利用していてさらなる活用を目指す方も、ぜひご一読ください。
kintoneサポートとは?kintone活用の鍵を握る支援の全貌
kintoneサポートとは、ユーザーがkintoneを効果的に導入、管理、最適化し、業務改善目標を達成できるよう支援するあらゆるリソースやサービスを指します。これには、kintone開発元であるサイボウズ株式会社が提供する公式サポートから、専門知識を持つパートナー企業による多様な支援サービス、さらにはユーザー自身が問題解決を図るためのヘルプドキュメントやコミュニティまで、幅広い形態が含まれます。
kintoneは基本的なアプリ作成が容易である一方、より高度なカスタマイズや複雑な業務プロセスの組み込み、API連携 やJavaScriptを用いた開発 など、専門知識を要する場面も少なくありません。このような、基本機能の手軽さと高度な活用の複雑さとの間に存在するギャップを埋め、ユーザーがkintoneのポテンシャルを最大限に引き出す手助けをするのが、kintoneサポートの役割と言えるでしょう。

kintone公式サポート:サイボウズが提供する安心のサポート体制
kintoneの開発元であるサイボウズ株式会社は、ユーザーが安心してkintoneを利用できるよう、公式のカスタマーサポートを提供しています 10。
サポートチャネルと対象者 公式サポートは、主に電話、メール、チャットを通じて提供されます 10。これらのサポートは、kintoneを契約中または無料お試し期間中のユーザーのうち、cybozu.com共通管理者として登録されている方が対象となります 10。
サポート範囲と時間 サポートの受付時間は、通常、平日の特定時間帯(例:10:00~12:00、13:00~17:30、祝日・年末年始を除く)となっています 10。対応範囲は、kintoneの基本的な操作方法、機能に関する質問、技術的な問題のトラブルシューティングなどが中心です。ただし、APIの仕様に関する質問はメールのみでの受付となる場合や、APIを利用した具体的なプログラム開発に関する相談はサポート範囲外となることがあります 10。
その他の公式リソース サイボウズは、詳細なオンラインヘルプ「kintoneヘルプ」11 や、cybozu.comのサービス説明書なども提供しており、ユーザーが自己解決を図るための情報も充実しています。これらの公式リソースは、kintoneの標準機能に関する疑問や基本的な設定方法を学ぶ上で非常に役立ちます。
公式サポートは、製品に関する直接的な問い合わせや基本的な技術的問題の解決には不可欠ですが、その範囲には限界があります。より専門的なカスタマイズや業務に特化したコンサルティング、あるいは積極的な運用改善の支援を求める場合には、次に紹介するパートナーサポートの活用が有効となります。
kintoneパートナーサポート:専門知識で業務改善を加速する多様な支援
kintoneの公式サポートが基本的な利用を支えるのに対し、より専門的かつ多角的な支援を提供するのが、サイボウズ社公認のkintoneパートナー企業です。これらのパートナーは、kintoneの導入から開発、運用、定着化に至るまで、企業のニーズに合わせた多様なサービスを展開し、kintoneを活用した業務改善を強力にバックアップします。
パートナーサポートの種類
パートナーが提供するサポートは多岐にわたりますが、主なものとして以下のような種類が挙げられます。
- 導入支援: kintoneの新規導入や初期設定、既存システムからのデータ移行、ユーザー研修などをサポートします。企業の業務内容や目的に合わせた最適な導入プランを提案し、スムーズな利用開始を支援します 。
- 開発支援: 標準機能だけでは実現が難しい要件に対し、カスタムアプリの開発、JavaScriptやAPIを用いた高度なカスタマイズ、プラグインの開発・導入、他システムとの連携などを手がけます。これにより、企業独自の業務フローに完全に合致したkintone環境を構築できます 。例えば、テクバン株式会社は、顧客のkintone開発・運用における課題に対し、ヒアリングから提案、システム構築、伴走支援まで幅広くサポートしています 19。
- 伴走支援(運用支援・継続サポート): kintone導入後も、継続的な運用サポート、定期的なコンサルテーション、パフォーマンスの最適化、ユーザーの利用定着化支援、さらには社内でのkintoneスキル向上(内製化支援)など、長期的な視点でkintone活用を支援します。多くのパートナーがこの「伴走支援」を重視しており、単なるシステム構築に留まらない、持続的な業務改善をサポートします 。大塚商会の「たよれーる kintone 伴走支援サービス」32 や、広済堂ネクストの「kintone伴走支援型コンサルティングサービス」13 などが具体例として挙げられます。
- コンサルティング: 業務プロセスの詳細な分析、課題の洗い出し、kintoneを活用した最適な業務フローの設計、DX戦略の策定など、経営戦略レベルでのコンサルティングを提供します。kintone導入を単なるツール導入に終わらせず、真の業務改革へと繋げるための支援を行います 。
パートナーの種類と特徴
サイボウズのパートナー制度には、提供するサービスや製品に応じて「コンサルティングパートナー」「プロダクトパートナー」「ディストリビューターパートナー」といったカテゴリーが存在します 7。コンサルティングパートナーは導入支援や開発、教育などを、プロダクトパートナーはkintoneと連携する自社製品を提供します。
パートナー企業は、それぞれ得意分野や特色を持っています。例えば、プラグイン開発に強みを持つ企業(例:株式会社ジョイゾー 14)、特定の業種・業務に特化したソリューションを提供する企業など様々です。この多様性により、企業は自社のニーズに最適な専門的サポートを見つけることができますが、同時にパートナー選定の重要性も高まっています。近年では、単にシステムを開発・納品するだけでなく、顧客企業が自律的にkintoneを運用・改善していけるよう支援する「内製化支援」に力を入れるパートナーも増えています 。

自己解決を促すkintoneのヘルプとコミュニティ
kintoneは、公式サポートやパートナーサポートに頼るだけでなく、ユーザー自身が問題を解決したり、知識を深めたりするためのリソースも豊富に提供しています。これらを活用することで、多くの一般的な疑問や簡単な問題は迅速かつコスト効率良く解決できる場合があります。
kintoneヘルプ サイボウズが提供する公式の「kintoneヘルプ」は、kintoneの各機能の設定方法や使い方について網羅的に解説したドキュメントです 。基本的な操作方法から、アプリの作成手順、各種設定の詳細まで、図解入りで分かりやすく説明されており、初心者から上級者まで幅広く活用できます。
cybozu developer network kintoneのカスタマイズやAPI連携など、より技術的な情報を求める開発者向けには、「cybozu developer network」が非常に有用なリソースとなります 。ここには、APIのドキュメント、サンプルコード、カスタマイズのチュートリアルなどが豊富に用意されており、開発者がkintoneの可能性を最大限に引き出すための情報が詰まっています。また、開発者同士が情報交換を行えるコミュニティフォーラムも併設されており、疑問点を質問したり、他の開発者の知見を学んだりすることができます 9。
オンラインコミュニティとブログ 上記の公式リソース以外にも、ユーザーが運営するオンラインコミュニティや、kintoneパートナー企業、個人の専門家が発信するブログなども多数存在します。これらのプラットフォームでは、実際の活用事例、トラブルシューティングのヒント、便利な使い方などが共有されており、実践的な知識を得るのに役立ちます 。例えば、「kintoneapp BLOG」は、kintoneを便利に活用するための情報を提供するブログの一例です 46。
これらの自己解決リソースは、特に初期の学習段階や、一般的な機能に関する疑問が生じた際に非常に有効です。しかし、プラットフォームの深い理解や複雑なカスタマイズ、企業特有の課題解決には、やはり専門的なパートナーサポートが不可欠となるケースも多いことを理解しておく必要があります。
なぜkintoneサポートが必要?よくある課題と解決の糸口
kintoneはその手軽さから多くの企業で導入が進んでいますが、導入したものの期待した効果が得られない、あるいは運用でつまずいてしまうケースも少なくありません。これらの「失敗」の多くは、kintoneというツール自体の問題ではなく、導入計画の不備、現場のニーズとの乖離、ユーザーへの教育不足、継続的な改善活動の欠如といった、導入・運用プロセスにおける課題に起因しています 。kintoneサポートは、これらの課題を克服し、kintoneを真の業務改善ツールとして活用するための重要な鍵となります。
ケース1:kintone導入・初期設定時のつまずきとサポート活用法
kintone導入の初期段階では、多くの企業が特有の課題に直面します。例えば、「導入目的が曖昧なまま進めてしまう」50、「現場の声を無視した設計をしてしまう」50、初期のアプリ構成やデータ移行で手間取る、ユーザー権限設定が複雑で適切に管理できない、といったつまずきです。
これらの初期段階での課題は、その後のkintone活用の成否に大きく影響します。初期設計が不十分だと、現場のニーズに合わない使いにくいシステムとなり、結果として「担当者に使用してもらえず定着しない」49 という事態を招きかねません。
このような初期のつまずきを防ぎ、スムーズな導入を実現するためには、kintoneパートナーによる導入支援サービスの活用が非常に有効です。パートナー企業は、豊富な導入経験に基づき、企業の課題や目的を明確化する段階からサポートに入り、業務フローのヒアリングを通じて最適なアプリ設計やデータ構造を提案します 。例えば、コムデック株式会社の導入支援では、ヒアリングから提案、要件定義、開発、効果検証まで一貫したサポートを提供しています 18。
また、サイボウズ公式のサポートチャネルも、基本的な設定方法や環境構築に関する疑問点の解消に役立ちます 10。適切な初期設定と、現場のニーズを的確に反映したアプリ設計を行うことで、kintone導入の第一歩を確実なものとし、その後の活用基盤を固めることができます。

ケース2:アプリ開発・カスタマイズの壁と専門家による支援
kintoneの大きな魅力の一つは、プログラミング知識がなくても基本的な業務アプリを作成できる点です 。しかし、業務が複雑化したり、より高度な機能や他システムとの連携が求められたりするようになると、標準機能だけでは対応しきれない場面が出てきます。例えば、「kintoneの機能を使いこなせていない」、「社内の既存システムとの連携ができない」といった課題です。
このような場合、JavaScriptを用いたカスタマイズ やAPI連携 、あるいは特定の業務要件を満たすためのプラグインの選定・導入が必要となりますが、これらには専門的な知識と技術が不可欠です 。
kintoneパートナー企業による開発支援は、こうした高度なカスタマイズの壁を乗り越えるための強力なサポートとなります。パートナーは、企業の要件をヒアリングし、最適な技術選定から設計、開発、テスト、導入までを一貫して支援します 。例えば、株式会社Tooは、開発を全て任せる「おまかせ キントーン」と、ユーザー自身が開発を進めるのを支援する「ともに キントーン」という2つのコースを提供しています 。
JavaScript開発には、kintoneのアップデートによる動作不具合のリスクや、開発業務が特定の人に依存してしまう「属人化」のリスクも伴います 9。信頼できるパートナーは、これらのリスクを考慮した開発を行い、保守性や拡張性にも配慮したソリューションを提供してくれます。公式サポートではカスタム開発に関する直接的な支援は限定的であるため 、専門的な開発ニーズが生じた際には、パートナーの活用が不可欠と言えるでしょう。
ケース3:日々の運用・保守、急なトラブル発生時の対応
kintoneが業務に深く浸透するほど、その安定稼働と継続的なメンテナンスの重要性が増します。日々の運用においては、ユーザーアカウントの管理、アクセス権の見直し、軽微なアプリ改修、データのバックアップ戦略(kintoneはクラウドサービスですが、コンプライアンスや事業継続計画の観点から独自のバックアップやエクスポート戦略が必要な場合もあります)、パフォーマンスの監視など、多岐にわたる管理業務が発生します。また、予期せぬエラーの発生や操作ミスによるトラブルなど、迅速な対応が求められる場面も出てきます 。
これらの運用・保守業務やトラブル対応は、専門知識がないと時間がかかったり、適切な対処が難しかったりすることがあります。特に、「運用中の環境でカスタマイズを検証できない」といった制約がある場合、ぶっつけ本番での変更作業はリスクを伴います。
このような日々の運用課題や緊急時の対応には、kintoneパートナーが提供する伴走支援や保守契約が有効です。例えば、株式会社エヌ・エス・ディの「ASSK(アスク)」サービスは、日常的な操作方法の質問対応から、トラブルシューティング、さらにはkintoneの月次アップデートに伴う影響調査まで、幅広い保守・運用サポートを提供しています 。テクバン株式会社も、システム運用や伴走サポートを通じて、安定運用と内製化支援を行っています 。
サイボウズの公式サポートも、プラットフォーム自体に起因する障害や広範囲な問題については対応しますが、ユーザーが作成した個別のアプリの不具合や運用に関する細かな相談については、パートナーサポートの方がより迅速かつ的確な支援を期待できる場合が多いでしょう。プロアクティブなメンテナンスや迅速なトラブル解決は、kintone活用の継続性とビジネスへの影響を最小限に抑える上で不可欠です。
ケース4:「内製化したい」kintone運用の自立を支える伴走支援
多くの企業がkintoneを導入する際に目指すのが、外部の力に頼らず、自社内でkintoneアプリの開発・改修、運用管理を行えるようになる「内製化」です 。内製化を実現することで、開発・改修のスピード向上、コスト削減、現場のニーズをよりダイレクトに反映したシステム構築が可能になります 。しかし、専門知識を持つ人材の育成や、適切なガバナンス体制の構築など、内製化への道のりにはいくつかのハードルが存在します。
このような企業のニーズに応えるため、多くのkintoneパートナーは、単に開発を請け負うだけでなく、顧客企業が自律的にkintoneを使いこなせるようになるための「伴走支援」や「内製化支援」に力を入れています 。これらの支援では、研修プログラムの提供、アプリ作成のOJT(On-the-Job Training)、共同でのアプリ開発、定期的な相談会などを通じて、実践的なスキルとノウハウを顧客企業へ移転します。
例えば、コムデック株式会社の「対面開発サービス」は、顧客の目の前でアプリを構築しながらその方法を伝え、録画データで復習できるようにするなど、内製化を強く意識したサポートを提供しています 。NDIS株式会社の「内製化支援サービス」も、ナレッジサイトやテンプレートを提供し、顧客自身によるシステムづくりを支援しています 。株式会社RSHDの伴走支援サービスでは、コーチングを通じて課題把握から計画立案、実行フォローまでを行い、クライアントのスキルアップを促します 。
内製化は、外部委託に比べ初期の学習コストや時間はかかるものの、長期的に見ればコスト削減、変化への迅速な対応力強化、そして何よりも現場主導での業務改善文化の醸成に繋がります。パートナーによる伴走支援は、この内製化への道のりをスムーズにし、成功確率を高めるための重要な役割を担っています。

失敗しないkintoneサポートの選び方:公式とパートナー、費用まで徹底比較
kintoneの導入・運用を成功させるためには、自社の状況や目的に合った適切なサポートを選択することが極めて重要です。サポートにはサイボウズ公式のものと、多種多様なパートナー企業が提供するものがあり、それぞれに特徴や費用が異なります。ここでは、最適なサポートを見極めるための比較ポイントを解説します。
kintone公式サポートとパートナーサポート、それぞれのメリット・デメリット
kintoneのサポート体制は、大きく分けてサイボウズ社が直接提供する「公式サポート」と、認定パートナー企業が提供する「パートナーサポート」の2種類があります。それぞれの特徴を理解し、自社のニーズに応じて使い分けることが肝心です。
kintone公式サポート
- メリット:
- 費用: kintoneライセンス契約者(または無料お試し期間中の共通管理者)であれば、追加費用なしで利用できる場合が多いです。
- 信頼性: 開発元であるサイボウズ社からの直接的な情報提供やサポートが受けられます。
- 対象範囲: kintoneの標準機能に関する操作方法、設定、基本的なトラブルシューティングに適しています。
- デメリット:
- サポート範囲の限界: JavaScriptやAPIを用いた高度なカスタマイズ、個別の業務プロセスに踏み込んだコンサルティング、具体的なアプリ開発代行などは基本的にサポート範囲外です 。
- 個別具体的な業務理解の難しさ: 多数のユーザーを対象とするため、個々の企業の詳細な業務背景や特殊な要件を深く理解した上でのアドバイスは期待しにくい場合があります。
- 対応時間: 問い合わせが集中した場合や、複雑な問題の場合は、解決までに時間を要することがあります。
kintoneパートナーサポート (多くのS_BおよびS_Sスニペット参照)
- メリット:
- 専門性と多様性: 特定の業種・業務知識、高度な開発スキル(JavaScript、API連携)、プラグイン開発、システム連携など、専門分野に特化したサポートが受けられます。
- 業務理解に基づいた提案: 企業のビジネスプロセスや課題を深くヒアリングし、業務改善に直結する具体的なソリューションを提案・構築してくれます。
- 柔軟なサポート形態: 導入支援、アプリ開発、運用保守、コンサルティング、内製化支援(伴走支援)など、ニーズに応じた多様なサービスメニューが用意されています。
- 迅速な対応: 複雑な問題や緊急性の高いトラブルに対しても、専門知識を活かした迅速な対応が期待できる場合があります。
- デメリット:
- 費用: 原則として有料サービスであり、支援内容や期間によって費用が発生します。
- パートナーの質のばらつき: パートナー企業によって得意分野や技術レベル、サポートの質に差があるため、慎重な選定が必要です 。
- 依存のリスク: 特定のパートナーに過度に依存すると、将来的な柔軟性やコスト管理の面で制約が生じる可能性も考慮する必要があります。
どちらのサポートが良いというわけではなく、企業の状況や課題のフェーズによって最適な選択肢は異なります。基本的な操作方法の確認や製品の不具合に関する問い合わせは公式サポート、より専門的で業務に踏み込んだ支援や開発、戦略的なアドバイスを求める場合はパートナーサポート、というように使い分けるのが賢明です。
表1: 公式サポート vs パートナーサポート比較
特徴 | kintone公式サポート | kintoneパートナーサポート |
---|---|---|
提供元 | サイボウズ株式会社 | サイボウズ認定パートナー企業 |
主な対象 | kintoneライセンス契約者(共通管理者など) | kintone導入・活用を検討・実施している全ての企業 |
費用 | ライセンス費用に込み(一部例外あり) | 原則有料(サービス内容により大きく変動) |
サポート範囲 | 標準機能の操作・設定、基本的な技術的問題 | 導入支援、アプリ開発、カスタマイズ、API連携、コンサルティング、運用保守、内製化支援など広範囲 |
カスタマイズ | 限定的(具体的な開発支援はなし) | JavaScript、API、プラグイン等を用いた高度なカスタマイズに対応 |
業務理解 | 一般的な製品知識に基づく | 企業の個別業務や課題をヒアリングし、踏み込んだ提案が可能 |
対応速度 | 問い合わせ内容や混雑状況による | 契約内容やパートナーにより、迅速な対応が期待できる場合あり |
内製化支援 | 限定的(ドキュメント提供など) | 研修、OJT、伴走支援など、積極的な内製化サポートを提供するパートナー多数 |
相談例 | 「標準機能の○○の設定方法が知りたい」<br>「エラーメッセージが表示された」 | 「自社の業務フローに合わせたアプリを開発してほしい」<br>「既存システムとkintoneを連携したい」<br>「kintoneを全社展開するための計画を立てたい」 |
Google スプレッドシートにエクスポート
この比較表は、どちらのサポートが自社の現在のニーズに適しているかを判断する一助となるでしょう。

信頼できるkintoneパートナー企業を見極める5つのポイント
kintoneの導入・活用を成功させる上で、信頼できるパートナー企業の選定は非常に重要です。数多くのパートナー企業の中から、自社に最適な一社を見つけ出すための5つのポイントを解説します。
- 導入実績と専門性(CyPN Reportの活用) パートナー企業のウェブサイトや提案資料で、自社と同じ業種や類似の課題解決実績が豊富にあるかを確認しましょう。特に、サイボウズが設けているパートナー評価制度「CyPN Report(サイボウズパートナーネットワークレポート)」は、過去1年間の活動実績(セールス、インテグレーション、アライアンス、エクステンションの4項目)を星の数で評価しており、客観的な指標として参考になります 。また、kintone認定資格(アソシエイト、アプリデザインスペシャリスト、カスタマイズスペシャリストなど)の保有状況も、専門知識のレベルを測る一つの目安となります 。
- 提供サービス内容と自社課題のマッチング パートナー企業ごとに得意とするサービス領域や技術が異なります。例えば、アプリ開発に強い企業、業務コンサルティングを得意とする企業、特定プラグインの開発・提供に特化した企業(例:株式会社ジョイゾー )など様々です。自社が抱える課題(新規導入、既存アプリの改修、高度なカスタマイズ、内製化支援など)と、パートナーが提供するサービス内容が合致しているか、慎重に見極める必要があります 。
- 料金体系の透明性と費用対効果 サポート費用は、プロジェクトの規模や期間、依頼内容によって大きく変動します。見積もりを依頼する際には、料金体系(一括請負、時間単価、月額定額など)が明確であるか、追加費用が発生する条件は何かなどを詳細に確認しましょう。単に価格の安さだけでなく、提供されるサービスの質や期待できる効果を総合的に判断し、費用対効果を見極めることが重要です 。
- コミュニケーションとサポート体制 kintoneの導入や開発プロジェクトは、依頼側とパートナー企業との密なコミュニケーションが成功の鍵となります。提案内容が分かりやすいか、こちらの要望を的確に理解してくれるか、質問への回答は迅速かつ丁寧かなど、コミュニケーションの質を見極めましょう 。また、契約後のサポート体制や、問題発生時の対応フローなども事前に確認しておくと安心です。実際に「たくさんありすぎてどこが良いかわからない」という声もあるため 、複数のパートナーと実際に会話し、相性を確かめることも有効です。
- 内製化支援の実績と方針 将来的にkintone運用を自社で行いたい(内製化したい)と考えている場合は、パートナー企業が内製化支援に対してどのような方針を持ち、具体的な支援実績があるかを確認することが重要です。研修プログラムの提供、OJT形式でのスキル移転、ドキュメント作成支援など、自社の担当者が自律的にkintoneを扱えるようになるためのサポートが充実しているかを見極めましょう 。ベンダーに任せきりにしてしまうと、自社にノウハウが蓄積されず、結果的に自走できなくなるリスクがあります 。
これらのポイントを踏まえ、複数のパートナー企業を比較検討し、自社の目標達成に最も貢献してくれるパートナーを選ぶことが、kintone活用の成功に繋がります。
kintoneサポートの費用相場:プラン別・種類別目安
kintoneサポートの費用は、依頼する内容、期間、パートナー企業によって大きく異なります。ここでは、一般的な目安として、いくつかのケースに分けて費用感を紹介します。ただし、これらはあくまで相場であり、具体的な金額は必ず個別に見積もりを取得して確認してください。
初期構築・開発支援の費用
- 簡単なアプリ開発・小規模カスタマイズ:
- データ一覧画面の色変更や自動ルックアップ機能の追加など、比較的小規模な開発や既存アプリの簡単なカスタマイズであれば、数万円~10万円程度が目安となることがあります 。
- 中規模~大規模なアプリ開発・新規アプリ作成:
- 業務フロー全体に関わるような新規アプリの開発や、複数のアプリ連携、複雑なプロセス管理を含む場合、費用は数十万円から数百万円に及ぶこともあります。例えば、基幹システムに代わるような複雑なアプリ開発では100万円以上 、場合によっては500万円規模になることもあります 。
kintoneサポート活用事例:こんな課題が解決できる!
kintoneとそのサポートサービスを組み合わせることで、多種多様な業界・業務における課題解決が可能です。ここでは、具体的な活用事例を通じて、kintoneサポートがどのように企業の成長と業務効率化に貢献するのかを見ていきましょう。
事例1:【業種別】建設業界における導入支援と業務効率化事例
建設業界は、プロジェクト管理の複雑さ、現場と事務所間の情報共有の難しさ、多岐にわたる書類管理など、特有の課題を抱えています 。kintoneは、これらの課題解決に有効なツールとして注目されており、パートナーによる導入支援がその効果を最大化します。
N株式会社様のケース
- 課題: 売上急増に伴い、Excelベースの案件管理や集計作業が限界に。データが分散し、リアルタイムな情報把握が困難。他社システム導入も現場に合わず失敗。現場からは「情報の一元化ができていない」「手作業が多くミスが頻発する」といった不満が増大していました。
- サポート活用と解決策: YouTubeでkintone活用情報を発信していたペパコミ株式会社に相談。同社の伴走支援のもと、工事の基本情報を一元管理する「工事台帳アプリ」や、受発注・支払管理アプリなどを構築。
- 成果:
- 工事情報の一元管理により、進捗状況や履歴が明確化され、情報の透明性が大幅に向上。
- 発注・支払プロセスの可視化により、金額の不一致を防ぎ、管理業務が効率化。
- 現場のニーズを反映したシステム構築により、従業員のストレス軽減と業務効率向上を実現。
この事例のように、建設業界特有の業務フロー(例:工事案件管理、施工管理、安全管理 62)を理解したパートナーが、kintoneの柔軟性を活かして専用アプリを構築・導入支援することで、Excel管理からの脱却、リアルタイムな情報共有、ペーパーレス化などを実現し、大幅な業務効率化と生産性向上に貢献します。

事例2:複雑なアプリ開発をパートナーと実現した事例
kintoneの標準機能や簡単なアプリ作成だけでは対応できない、複雑な業務要件や高度な機能実装が求められるケースがあります。このような場合、専門的な開発スキルを持つパートナーとの連携が不可欠となります。
O株式会社様のケース
- 課題: 予約管理システムにおいて、kintoneの標準機能だけでは対応が難しい高度な要望がありました。
- サポート活用と解決策: 株式会社ジョイゾーにカスタマイズ開発を依頼。ジョイゾーは、kintoneの標準機能では難しい部分について、専門的な開発技術を用いて対応しました。
- 成果: 高いクオリティで要望に応じたシステムが構築され、業務改善が実現しました。同社はジョイゾーの対応の速さと、情報共有及び価格設定の明確さを評価しています。
株式会社D様のケース
- 課題: 全国に事業所があり、多岐にわたる情報を管理する必要があったが、標準機能だけでは限界があり、特にデータ集計を行う「krewData」プラグインのような難易度の高い設定は自社では困難でした。
- サポート活用と解決策: コムデック株式会社の「対面開発サービス」を利用し、基本的なアプリ作成方法や簡単なプラグイン設定は内製化。しかし、krewDataの設定については専門知識が必要と判断し、コムデックに部分的に外注しました。
- 成果: 「自社では難しい部分だけ外部に頼る」という柔軟な対応により、開発効率の向上とコスト削減を実現。内製化と一部外注の組み合わせが成功しました。
これらの事例は、kintoneのポテンシャルを最大限に引き出すためには、時にJavaScriptカスタマイズやAPI連携、高度なプラグイン設定といった専門的な開発が不可欠であり、その際に信頼できるパートナーの技術力が大きな助けとなることを示しています。パートナーは、単に言われた通りに開発するだけでなく、業務要件を深く理解し、最適な技術的解決策を提案・実装することで、企業の課題解決に貢献します。
事例3:伴走支援でkintone内製化に成功した企業の道のり
kintone導入の最終的な目標として、多くの企業が「内製化」、つまり自社スタッフが主体となってkintoneアプリの作成・改修・運用を行える体制の構築を掲げています。内製化は、外部委託コストの削減、変化への迅速な対応、現場ニーズの的確な反映といった多くのメリットをもたらします。しかし、その実現には計画的なスキルアップと組織的な取り組みが必要です。kintoneパートナーによる「伴走支援」や「内製化支援」は、この道のりを力強くサポートします。
株式会社D様のケース
- 背景と課題: 当初は社内にアプリ開発リソースがなく、全て外注することもコストやスピードの面で非現実的でした。
- サポート活用と内製化プロセス: コムデック株式会社の「対面開発サービス」を活用。単にアプリを作成してもらうだけでなく、打ち合わせの場で実際にアプリを作成しながらその方法を学びました。打ち合わせは録画され、後から何度でも見返せるように工夫されました。不明点は問い合わせアプリで質問し、必要に応じてショートミーティングでサポートを受けるなど、実践的なOJT(On-the-Job Training)を通じてスキルを習得。
- 成果: 簡単なアプリやプラグイン設定は自社で行えるようになり、開発効率が大幅に向上。難易度の高い部分のみを外注するハイブリッドアプローチでコストも削減。現場の声を反映しやすく、スピーディな業務改善が可能になりました。
その他の内製化支援アプローチ
- N株式会社の「内製化支援サービス」38: 月額定額制で、ナレッジWebサイトや無料テンプレートを提供し、顧客自身によるシステムづくりを支援。kintoneの簡単なアプリ作成からスタートし、徐々にステップアップできるようなプログラムを提供。
- 株式会社Rの伴走支援: コーチングを通じて課題把握から目標設定、計画立案、実行フォローまでを行い、クライアントのスキルアップと自走を支援。アプリ設計・構築支援やカスタマイズ開発支援も提供。
- K株式会社の「DX人材育成支援」: kintoneの概要説明からハンズオントレーニング、顧客業務を想定したアプリ開発演習など、ユーザー部門のレベルに合わせた研修を提供し、内製化を推進。
- Aの「業務改善アシスト」: 顧客が作成したアプリのレビューや、課題の実現方法に関する相談、WEB会議でのフォローアップなどを通じて、内製化をサポート。
これらの事例やサービスは、パートナーによる伴走支援が、単なる技術提供に留まらず、知識移転やスキル育成を通じて企業の自律的なkintone活用体制の構築に大きく貢献することを示しています。初期は手厚いサポートを受けつつ、徐々に自社で対応できる範囲を広げていくというアプローチが、内製化成功の鍵となります。

kintoneサポートに関するよくある質問(FAQ)
kintoneサポートに関して、多くのユーザーが抱える疑問や質問について、Q&A形式で解説します。
Q1:kintoneの無料サポートはどこまで対応してくれますか?
A1:サイボウズ社が提供するkintoneの公式サポートは、kintoneライセンス契約者(または無料お試し期間中のcybozu.com共通管理者など)であれば、追加費用なしで利用できる場合があります 。
対応範囲の主な内容:
- kintoneの標準機能に関する操作方法や設定方法の案内
- 製品の基本的な技術的問題に関するトラブルシューティング
- ライセンスや契約に関する問い合わせ
対応範囲外となることが多い内容:
- JavaScriptやAPIを利用した高度なカスタマイズやプログラミングに関する具体的な相談(APIの仕様に関する一般的な質問はメールで受け付ける場合がありますが、開発そのものの支援は行われません)
- 個別の業務プロセスに合わせた詳細なアプリ設計コンサルティング
- プラグインの選定や設定に関する詳細なアドバイス(基本的な案内は除く)
- データ移行の具体的な作業代行
電話、メール、チャットなどのチャネルがありますが、問い合わせ内容によっては対応チャネルが限定されることもあります 。詳細なサポート範囲や条件については、サイボウズ社の公式サイトや利用規約をご確認ください。基本的な疑問解決には役立ちますが、より専門的、あるいは業務に踏み込んだサポートが必要な場合は、kintoneパートナーへの相談を検討するのが一般的です。
Q2:kintoneパートナーに依頼する際の注意点は?
A2:kintoneパートナーにサポートを依頼する際は、期待通りの成果を得るためにいくつかの注意点があります。
- 目的と要件の明確化: まず、kintoneで何を解決したいのか、どのような機能が必要なのか、自社の目的と要件を明確にすることが最も重要です。これが曖昧だと、パートナーも最適な提案ができず、結果として期待外れのシステムになったり、不要なコストが発生したりする可能性があります 。
- パートナーの実績と専門性の確認: パートナー企業ごとに得意分野や実績が異なります。自社の業種や課題に近い導入実績があるか、必要な技術(例:JavaScript開発、API連携、特定のプラグインの知見など)に長けているかを確認しましょう。サイボウズのパートナー評価制度「CyPN Report」も参考になります 。
- コミュニケーションの質: プロジェクトの成功には、パートナーとの円滑なコミュニケーションが不可欠です。こちらの要望を正確に理解し、専門的な内容も分かりやすく説明してくれるか、質問への対応は迅速かなど、コミュニケーションの相性を見極めましょう 。
- 見積もりと契約内容の精査: 複数のパートナーから見積もりを取り、費用だけでなく、サービス範囲、作業の進め方、納品物、契約期間、追加費用が発生する条件などを詳細に比較検討します。特に、保守や改修に関する条件は後々のトラブルを避けるために重要です。
- 丸投げにしない姿勢: パートナーに依頼する場合でも、完全に任せきりにするのではなく、自社も主体的にプロジェクトに関与し、進捗を把握し、フィードバックを行う姿勢が大切です。「ベンダー任せで自走できない」状態を避けるためにも、積極的に関わり、可能な範囲で知識やノウハウを吸収するよう努めましょう 50。
- 内製化の意向の共有: 将来的に内製化を目指しているのであれば、その意向を伝え、スキル移転やトレーニングに協力的なパートナーを選ぶことが望ましいです。
これらの点に注意し、信頼できるパートナーを選定することが、kintone導入・活用の成功確率を高めます。
Q3:kintoneの運用を内製化するためのステップは?
A3:kintoneの運用を内製化し、自社でアプリ開発や改修、運用管理を行えるようになるためには、段階的なアプローチが有効です。
- 基礎知識の習得と目標設定:
- まずはkintoneの基本機能、アプリ作成の基本操作を学びます。サイボウズが提供するヘルプドキュメントや無料セミナー、パートナー企業が提供する基礎研修などを活用しましょう 。
- 内製化によって何を実現したいのか(コスト削減、開発スピード向上、現場主導の改善文化醸成など)、具体的な目標を設定します。
- 社内推進体制の構築:
- kintone推進の中心となる担当者やチーム(kintoneチャンピオン)を指名します。情報システム部門だけでなく、業務をよく理解している現場部門のメンバーも巻き込むことが重要です。
- スモールスタートと段階的なスキルアップ:
- 最初から複雑なアプリ開発を目指すのではなく、まずは簡単な業務アプリ(日報、タスク管理など)の作成から始め、成功体験を積み重ねます 。
- 徐々にアプリの機能を拡張したり、少し複雑なプロセス管理に挑戦したりと、ステップバイステップでスキルを向上させます。
- パートナーによる伴走支援の活用:
- 内製化の初期段階や、より高度なスキル習得を目指す際には、kintoneパートナーによる伴走支援や内製化支援プログラムを活用するのが効果的です。
- パートナーと一緒に実際の業務課題に取り組みながらアプリを共同開発したり(OJT形式)、定期的な相談会でアドバイスを受けたりすることで、実践的なスキルが身につきます 。株式会社ダイキアクシス様の事例では、コムデック社の対面開発サービスを通じて、アプリ作成方法を学び内製化に成功しています 。
- 社内ルールの整備とナレッジ共有:
- アプリ作成のルール、命名規則、権限設定のガイドラインなど、社内でのkintone運用に関する基本的なルールを整備します 43。
- 作成したアプリの仕様や使い方、開発で得たノウハウなどを社内で共有する仕組み(例:kintone上にナレッジ共有アプリを作成する)を構築し、属人化を防ぎます。
- 継続的な学習と改善:
- kintoneは定期的にアップデートされ新機能が追加されるため、継続的な情報収集と学習が必要です。
- 実際に運用しているアプリについて、現場からのフィードバックを収集し、継続的に改善していくサイクルを回します。
内製化は一朝一夕に達成できるものではありませんが、計画的に進めることで、企業にとって大きなメリットをもたらします。

Q4:サポート費用を抑える方法はありますか?
A4:kintoneのサポート費用を抑えるためには、いくつかの方法が考えられます。
- 公式リソースの最大限活用:
- まずはサイボウズが提供する無料の「kintoneヘルプ」や「cybozu developer network」、ユーザーコミュニティなどを活用し、自己解決できる問題は自身で対応します 。これにより、基本的な疑問や簡単なトラブルシューティングにかかる費用を削減できます。
- 依頼範囲の明確化と絞り込み:
- パートナーにサポートを依頼する前に、自社で対応できる範囲と、専門家の支援が本当に必要な範囲を明確に切り分けます。要件を具体的に絞り込むことで、不要な作業や過剰なサポートを避け、コストを最適化できます 76。
- 段階的な導入・開発:
- 一度に大規模なシステムを構築するのではなく、優先度の高い業務からスモールスタートし、効果を検証しながら段階的に範囲を拡大していくアプローチを取ります 。これにより、初期投資を抑えつつ、リスクを低減できます。
- 内製化の推進:
- 長期的な視点では、社内にkintoneの知識やスキルを持つ人材を育成し、内製化を進めることが最も効果的なコスト削減策の一つです。初期には研修費用や伴走支援費用がかかる場合もありますが、将来的には外部委託費用を大幅に削減できます 。
- 複数パートナーからの見積もり取得と比較:
- 複数のパートナー企業から見積もりを取り、サービス内容と費用を比較検討することで、よりコストパフォーマンスの高いサポートを見つけられる可能性があります 39。
- 定額制パッケージや補助金の活用:
- 一部のパートナーは、特定のサービス範囲に対して定額制のパッケージプランを提供しています(例:ジョイゾー「システム39」)。これにより予算の見通しが立てやすくなります。
- また、国や自治体が提供するIT導入補助金などの制度を活用できる場合もあります。これらの制度を利用すれば、導入費用の一部が補助されるため、実質的な負担を軽減できます 。
- ライセンス管理の最適化:
- kintoneのライセンスはユーザー数に応じて費用が発生するため、利用頻度の低いユーザーや閲覧専用ユーザーについては、ゲストユーザーアカウントの活用や、kViewerのような外部連携サービスを利用して情報共有を行うなど、ライセンス費用を最適化する方法を検討します 。
これらの方法を組み合わせることで、kintoneサポートにかかる費用を効果的に管理し、投資対効果を最大化することが可能です。
まとめ:最適なkintoneサポートを見つけてビジネスを成功に導こう
kintoneは、業務プロセスの効率化、情報共有の円滑化、そしてデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のための強力なプラットフォームです。しかし、その多機能性と柔軟性を最大限に活かし、真のビジネス価値を創出するためには、自社の状況や目的に合致した適切なサポート戦略が不可欠です。「サポート活用上手は、kintone活用上手!」という言葉が示すように 10、サポートを賢く利用することがkintone成功の鍵となります。
本記事では、サイボウズが提供する公式サポートから、専門知識を持つパートナー企業による多様な支援サービス(導入支援、開発支援、伴走支援、コンサルティング)、そして自己解決を促すヘルプドキュメントやコミュニティまで、kintoneサポートの全体像を解説しました。また、サポートが必要となる典型的な課題ケース、信頼できるパートナーの選び方、費用の目安、そして具体的なサポート活用事例を紹介しました。
kintone導入・運用の道のりは、企業ごとに異なります。初期設定でつまずく企業もあれば、高度なカスタマイズで壁に直面する企業、あるいは内製化を目指してスキルアップに取り組む企業もあるでしょう。重要なのは、自社の現在のフェーズ、技術力、予算、そして将来的な目標を正確に把握し、それに最適なサポートリソースを選択することです。
公式サポートで解決できる問題なのか、専門的なパートナーの知見が必要なのか、あるいは社内での学習と実践で乗り越えられる課題なのか。これらの見極めが、無駄なコストを避け、効果的な投資を行うための第一歩となります。
kintoneは、導入して終わりではなく、継続的に改善し、育てていくツールです。その過程において、適切なサポートは、道しるべとなり、時には強力な推進力となります。本記事が、皆様のkintone活用をさらに一歩前進させ、ビジネスの成功へと導くための一助となれば幸いです。